株式会社YOKOITO

YOKOITO journal

20160319_212731

Makes2016年4月10日

造形物のはがれを防止するには【3Dプリンター調整】

3Dプリントの品質を極端に悪化させる、造形物の反りとベッド面からのはがれ。どういう要因でそういう現象が起きてしまうのか、L27直交実験を行って分析してみました。


 

前提条件

  • GENKEI製atomを使用
  • フィラメントはPLA
  • ベッド表面が樹脂のガラス転移点温度以上になるようにヒータ温度を設定(70℃)
  • ベッド表面はプリント毎に脱脂
  • ベッドは1.5mm厚の銅板+カプトンテープで構成

ベッド面はがれに対する影響因子とその考察

  • プリント時間 → 長時間プリントの方がはがれやすい
  • 積層高さ → 高い方がはがれやすい
  • プリント時間と積層高さの積がベッド面からはがれる確率に影響する
  • 造形速度 → 明確な影響なし(プリント時間とは相関あり)
  • 積層ピッチ → 明確な影響なし
  • 外郭厚み → 明確な影響なし(infill 100%での実験において)
  • フィラメント送出割合 → 明確な影響なし
  • その他、形状変化による影響度合いは不明

 

テストピース

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L27の直交表に3水準5因子を割り付け、27回の実験を行いました。プリント終了後のはがれの有無を観測し、同時に最終的な造形時間を記録して併せて分析しています。

  • 因子:造形速度、積層ピッチ、積層高さ、外郭厚み、フィラメント吐出割合 + 造形時間

 

プリント時間の影響

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積層高さの影響

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造形物がベッド面からはがれる確率

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縦軸の数字に100をかけたものが剥離確率となります。

バラつきは大きいですが、造形時間が長く、積層高さが高くなればはがれやすくなるのが分かると思います。

以下は剥離確率の予測式となります。

  • 横軸:x = -4.315374 + 0.007628 × 造形時間 × 積層高さ
  • 縦軸:y = 1 / {1 + exp(-x)}

造形物の形状や、インフィルの粗さ、フィラメントの違い等は今後研究していく予定です。